小児歯科コラム

歯医者さんで子供に麻酔を受けさせても大丈夫?注意点は?

2018年02月28日


 
歯を削って治療を行うとどうしても痛みが出てしまうので、子供が歯医者さんを嫌がる理由の一つになってしまいます。
そのため、小児歯科では恐怖や痛みを和らげるために局所麻酔をすることがあります。
 
ただ、お父さんやお母さんの中には、子供のころむし歯の治療をしても麻酔まではしなかったという人も多いかもしれませんね。
自分が受けたことがなかったら、子供に麻酔をさせるのはちょっと不安に感じてしまうかもしれません。
 
麻酔を使った治療は、どんなときに行われるのでしょうか?
 
 

重度のむし歯ほど麻酔を使って治療をします

 
保護者の方の中には、子供のころにむし歯の治療をしても、麻酔はしなかったという方がいるかもしれません。
歯科治療で歯を削る場合、いつでも麻酔をするというわけではないのです。
むし歯が小さく表面近くだけであれば、基本的に麻酔をしないで治療を進めることができます。
 
ところが、むし歯は進行すればするほど根が深くなり、治療をするのが大変になってしまいます。
歯の神経(歯髄)に近いところを削れば、それだけ痛みも強くなります。
そのため、歯がボロボロになってしまった重度のむし歯では、麻酔をしてから治療を始めなければならないことがあります。
 
このような場合、表面麻酔を行なった後、電動式の注射針で歯茎に麻酔薬を注入します。
電動式の注射は圧力が均一にかかって針も細いので、痛みを感じにくいという特長があります。
 
麻酔は歯医者で良く使われているもので特に心配のないものですが、全身疾患やアレルギーの有無によっては、麻酔をしたことで重大な医療事故につながってしまうおそれがあります。
病気の履歴やアレルギーの有無は必ず保護者の方に確認しますので、ご協力をお願いしています。
また、あまりに病態が進行しているときは大学病院等を紹介するということもあるのでご了承ください。
 
 

麻酔をした後は食事に注意

 

 
麻酔の効き目は治療の後もしばらく続き、お家に帰ってからも唇や歯茎のしびれが残っています。
この間は口を上手く動かすことができないので、食べたものをこぼしてしまったり、口の中を噛んでしまったりすることもあります。
また、感覚が鈍いので口の中を噛んだり、やけどをしてしまったりしてもなかなか気がつくことができません。
 
ですから、麻酔をした後2時間くらいは食事を控えるようにしてください。
飲み物なら間違って噛んでしまう心配も少ないので、やけどをしないように冷たい水やお茶であれば問題ないでしょう。
 
また、子供はしびれや違和感があると、どうしても手で触れたり噛んだりしたくなってしまうものです。
刺激を与えすぎると腫れてしまうことがあるので、麻酔をした後は唇を噛んだり、手でいじったりしないように注意深く見守ってあげてください。
もし腫れたりした場合、すぐにかかりつけの歯医者さんに連絡してなるべく早く処置してもらいましょう。
 
麻酔をした後の過ごし方は、治療の後、必ず歯医者さんが教えてくれるので、ぜひ守って欲しいと思います。
逆に、わからないことがあれば遠慮なく聞いてください。
 
 

麻酔で治療をする前に、むし歯菌を抑えこむ

 
麻酔をすれば、確かに痛みは感じにくくなるかもしれません。
ですが、当院ではたとえ保護者の方が許可したとしても、お子さんが嫌がるのに押さえつけて治療をすることは決してありません。
 
まずは口の中を荒らしているむし歯菌を抑えこむのが先決です。
むし歯菌を抑えなければ、いくら怖がらせて歯を削っても、次々に再発してしまいほとんど意味がありません。
ですから、初期のむし歯リスクをしっかり調べて、それぞれの患者さんに合わせた予防プログラムを組み立て、最終的に定期的なメンテナンスを行うことがとても重要になってきます。
 
日頃から予防のために通院していれば、むし歯になる危険性も低くなりますし、むし歯になったとしても軽度のうちに対応できるので簡単な治療で終わらせることができるのです。
このような治療の流れをメディカルトリートメントモデル(MTM)と呼んでいます。
 
継続して治療に来てもらうためには、まずは歯医者さんを好きになってもらうことがとても大切なことです。
ですから、当院ではお子さんが診察室やチェア、そして歯医者さんに口の中を見てもらうことに慣れるまで、根気よく付き合います。
お子さんのむし歯の治療はぜひ当院にご相談ください。
 
 
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